MY PEGASUS TOUR @ ZEPP OSAKA

040927(月)@ZEPP OSAKA

SET LIST

01.オンリーロンリーグローリー
02.Stage of the ground
03.sailing day
04.ギルド
05.リトルブレイバー
06.車輪の唄
07.同じドアをくぐれたら
08.ランプ
09.乗車権
10.ノーヒットノーラン
11.ダイヤモンド
12.embrace
13.ハルジオン
14.ロストマン

En1.fire sign
En2.ガラスのブルース


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

初めてのBUMPワンマンライブ。
公演1週間前くらいに偶然ネットを開いた時、チケットBBSで
相方を募集していた人にメールを送ったところ、
即座に返事が来て一緒に行く事になった。

相方募集だったので直接手渡ししてもらえるということ、
定価、しかも同い年の女の子。番号は300番台という、ラッキー。

願ったり叶ったりで初のワンマンに行けることになりドキドキしはじめる。
急遽バイト先に休みの連絡を入れ、予定をあける。
そしてZEPPの地図と交通の確認。
意外に遠いことに驚き、かつキャパが2千人という事を知る。

300番台ということはどこで見られるんだろう。
よく考えたら夏フェスを除けば、スタンディングのライブなんて初めてだ。
よくライブ映像で見るスタンディングは
前がかなり苦しそうだけど大丈夫なんだろうか。

そんな不安もありながらその子と連絡を取り合ううち、
相手もBUMPのワンマンは初だという事がわかり意気投合する。

私は2003年の夏、メガ神戸でのRUSH BALLでBUMPを見たきり。
NINJA PORKINは色んな先行にチャレンジしては玉砕し、
一般も当然のように取れなかったから見る事が出来なかった。

この時全然BUMPファンじゃない友達がライブに参加してて悔しかったなー。
あの時6月のライブに行けなかったから、
絶対夏フェスでBUMPを見ようと思ったんだっけ。

しかもこの時貴重にも、未発表曲だった「embrace」を聞く事ができた。
BUMPが未発表曲をライブでやるのは
かなり珍しいらしく、とても心に残った。
この曲はユグドラシルにも入っていたから、絶対このツアーでやるだろう。
けど今回のツアーもチケットは全くお手上げだったから、
自分の運のなさを悲観してたら突然のこの幸運。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

当日は梅田の御堂筋で待ち合わせ。
なんと相手は〇〇からはるばる来るという。すごいな~。
私もお金と時間が許すなら色々なところへ行って見たい。

…ともあれ、相手を待つ。
うまく場所を伝えることができなくて電話をかけながら相手を探す。
思ったより小柄で可愛い人で、喋るととても気さくな女の子だった。
良かった!
知らない人と連絡して一緒にライブに行くんだから、
会って普通の人だと解ると恐ろしくホッとする。

電車に乗りながら色々な事を話す。
BUMPの話で盛り上がれるだけで凄く嬉しかった。
しかもたまに訛ってBUMP以外の話も面白くって楽しかった。

彼女、どうもヒロさんのファンらしい(笑)
お互い今までのBUMP関連の自慢話とかに花を咲かせながら
時間を潰し会場に着くと、もう会場周りはファンで賑わっている。

ダフ屋さんも声をかけてくる。
なんかお洒落な女の子が多い気がするけど、
男の子同士で来てる子たちもけっこういた。

座って時間を潰し、会場1時間前になるとグッズが販売された。
私は通常はライブTシャツを買わない人なんだけど、今回は買おうと思ってた。
BUMPのライブは大抵の人が同じツアーTシャツを着ていたから、
着ないとはぐれた気がして。

とりあえず黒のTシャツとリストバンド、キーホルダーを買う。
色はグリーンが人気だったけど、私は黒が好き。
ちょっと白と迷ったけど黒にしてしまった。
キーホルダーも買う気なかったけど、ビニールバッグが欲しくて買ってしまった。
色は青だった。今回のBUMPのグッズはシンプルでカッコいい。

グッズ売り場には藤君が描いた絵が。
ダンボールのきれっぱしにマジックで描かれているのは、
ツアーグッズを全部身につけたニコルだった。
全部買うと7500円になるらしい。そりゃ高いわ。
でも自分たちのグッズの高さに自分で安くはない!と
突っ込みを入れてる藤君にちょっと笑えた。
わざわざ描いてくれたのが嬉しい。

グッズを買えば、あとはライブに挑めるよう荷物を整理するだけ。
ロッカーにむかうとそこは人でごった返し。
今まで荷物持参で構わないライブばかり行ってたから、
こんな体験初めてだ。
そこで突如Tシャツの着替えに困ったけど、
男のいなさそうなところを見計らって着替えてしまった。
危ない危ない、今度からは気をつけてキャミを着ていこう(笑)

いざチケットとドリンク代500円だけを握り締めて身軽になると、
いよいよライブなんだと実感する。
もうすぐ、1時間もしたらBUMPに会えるんだ。嬉しいけど何か怖い。

会場時間になると、整理番号による人員整理が始まる。
番号を呼ばれては駆け出すファン。
まだライブが始まる訳じゃないのに走ってしまうこの興奮。
みんな気持ちは同じみたいだった。

300番台のチケットは思ったより前のようで、どの辺で見るか相談してみた。
私は藤君のファンだけど、彼女はヒロさんのファン。
じゃあヒロさんよりから藤君が見れる位置を目指そうか、そんな話をした。

あとはひたすら待っている時間がじれったい。
季節はもう9月末、一般的には秋だけど今年の残暑は長い。
Tシャツ1枚でも全然平気な暑さ。
けれど6時頃には空も薄暗くなり、ZEPPの赤い明りが目立つようになってきた。

彼女はトイレに行きたくなったと笑い、
ほんとにどうしようか迷ってるみたいだった。
結局ZEPPの中に入ってすぐ彼女は真っ先にトイレに行ったのだけど(笑)

皆が走り出す中、私は彼女と別れて先に自分たちの場所を探す。
初めて入った会場は、1階の中でも数個の仕切りで区切られていて、
既に入っていた人はその仕切りの前から埋まっていていた。

私はどうしたらいいのか解らないから、
自分が入ったところで行ける限り前で
藤君とヒロさんの間あたりに陣取った。
そしたら彼女がトイレからすぐに駆けつけてきて、
凄く近いね~~!と興奮気味に話していた。

ZEPPの薄暗い会場の中、ほのかに赤いライトがファンの顔を照らす。
ステージを見上げると、夏フェスの時にはあんなに遠かった
BUMPのトレードマークの旗が青く聳える。

こんなに近くで見られるなんて思ってもみなかった。
でも始まったらきっと押されるだろうから、今のうちに機材でも見ておこう。
そう思って色々ステージ上の物を見渡す。

機材なんて見ても音楽音痴の私には解るものではないんだけど、
こんなに近くに来て何も見なかったなんて癪だ。
暗闇で、藤君のアンプには「BADCAT」の文字が光る。
ヒロさんはマーシャル。これは聞いた事あるな。
チャマの方はどうにも見えず、升君のドラムセットは見覚えのある緑が。

4人のメンバー全体がこんな至近距離からでも
見渡せるのだから、会場が狭い証拠だ。
照明も簡素でステージセットに凝るところもなかったけど、
これは本当にメンバーと音楽だけがライブの本質になると思った。

時折彼女と話ながら、息を潜めて開演を待つ。もう何分たったんだろう。
2階席が全然埋まってないから、まだ始まらないんだろうけど、
この体勢で待つのはしんどい。
後ろに流された彼女と話すのが難しくなると、
ステージを見上げるしかする事がなくて、照明の横につけられた
小型テレビのようなものにザーっと映るものを眺めたり、
会場にかかる曲をぼんやり聴いたりした。

あれはビートルズ?解らない。
メンバーの選曲なのか?それも知らない。
始まる時はSEにクイックワンが流れると聞いてるけど、
ザ・フーを聞いた事ないから解らない。とにかく待つしかない。

やっと2階が埋まり始め、
ステージ上ではスタッフが楽器の音出しを始める。
あの楽器を今からメンバーが使うのかと思うと、わくわくする。
妙に目立つアフロの人がいて笑えたのを覚えている。
私も楽器が弾けたらなあ。

いつ照明が落ちたのかな。
同じような曲が流れる中、いい加減待ち疲れて
ステージをぼ~っと見上げていた瞬間、曲が途切れて視界が暗くなった。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

ファンの歓声があがる。
そして今までとは明らかに違う唄が響く。
ああこれがクイックワンか。

BUMPはこの曲が流れると
ライブだ、会場が呼んでるって思うという話を聴いた事があるけど、
確かに何かに呼ばれている気がする、不思議な呼び声。

ふいに後ろからかなりの圧迫を受け、
びっくりしている内にメンバーが下手から入ってきた。

覚えているようで覚えていないけど、
気がついたら藤君が目の前の子たちに軽く触れるように手を差し出し、
ギターを高く頭上に掲げた。
ああこんなシーン、雑誌で見たことあるな、今日は本物だよ。
私も一生懸命手をのばす。



クイックワンが止み、緊張感に包まれた静寂。
そして始まったのはオンリーロンリーグローリー

藤君が雄たけびをあげると会場中が拳を上げて総毛だつ。
この曲は7月に発売されたのに、夏フェスではやっていなかった。
だから初めてライブで聴いた感動が会場を包んだんだろう。

私は予想外の押され方に驚き、
かつ体勢がどうしようもなく崩れることに少し苛立ちながら、
必死で自分の場所を守ろうとしていた。

苦しいのはともかく、
こんなに不安定な状態になるとは正直思っていなかったから、
押されて曲に集中できない事に戸惑いを隠せなかった。

私の周りは誰もがそうだったらしく、とにかく必死な子でいっぱい。
でもオンリーロンリーグローリー、やっぱりライブで聴くと疾走感がたまらない。

微かに人の隙間から見える藤君は目を閉じて歌っている。
PVの藤君とそっくりそのままだ。
時折カッと目を開いて歌うところが恐ろしくカッコいい。

服は雑誌でも見た事があるような、
テロンとした白いシャツに薄茶色のカーゴパンツ。

増川君は黒いTシャツ、髪の毛がサラサラだ。
升君とチャマは全然見えないけど、
どうもチャマは頭のてっぺんで前髪をくくって、タンクトップを着ているみたい。

1曲目が終わるとすぐにStage of the groundへ。
ツアー始まって以来、セットリストを見ないように注意してたから、
jupiterからこの曲が聞けるとは知らず、新鮮な驚きがあった。

やっぱりこの曲もライブ映えしてカッコいい。
ただこんなに激しい曲が続くと体勢がもたない。
前の方に来た事をちょっと後悔した。

また3曲目がsailing dayだったからたまらない。
実を言うと、この曲は何も覚えていない。

曲を味わうどころじゃなく、
自分の状況を立て直すのに精一杯だったから、
右往左往するファンをほって演奏し続けるBUMPを
ちょっと恨めしく思いながら、倒れ掛かった子を救い上げたり、
人につかまったり。曲に集中したい自分と、
体勢を整えようとする自分が同時にいて大変だった。

でもこのままじゃ何も聞けないで終わってしまう、集中しなきゃ。
と思った時、4曲目のギルドが静かに始まった。

初めてユグドラシルの(アルバム)曲が演奏される、
その感動が会場を包んだ。
さっきまであんなに縦に横にと揺れていた会場が
静まり返ってステージを見つめている。

藤君が歌いだすと、オレンジの光が会場を照らす。
私もこの曲のカラーは何故かこんな色だと思っていた。
凄くシビアな歌なのに暖かい色合い。

やばい、この夏ずっと聞いていたユグドラシルだけど、CDよりずっといい。

落ち着いた状態で聞いているせいか、歌詞の一言一言が胸に染みた。
動きの止まった客層からは汗の匂いがした。

余裕が出てきたので増川君をと見ると、目を閉じて弾いていたのかな?
刻むように慎重にギターを弾いていたのが印象的だった。

藤君の声は凄く通りがよく、気持ちよさそうに歌い上げていた。
どの辺でMCをはさんだかは、詳しく覚えていないのだけれど、
この辺りから曲が終わって暗転する度に
軽くマイクに向かって「ありがとう」と言う藤君がいた。

私はBUMPのライブに参加する事が初めてだったから
よく知らないけれど、BUMPはMCが他よりずっと少ないバンドだと思う。
というより、MCをせがまれることに対して
大変な恐怖を感じているバンドだと思う。

この日も暗転する度にメンバーの名前を呼ぶファンが沢山いた。
私が今まで行った事のあるライブでは
そんなの当たり前の光景だったけれど、
BUMPのライブには極端に不似合いな気がして、
一体メンバーはどんな反応をするのだろうと恐々見守っていた。

藤君は無視する訳ではないにしろ、応える気はなさそうに
ギターの交換や手元のチェックに集中しているように見えた。

でも「たこ焼き食べた~?」と言う問いには
「まだ食べてないよ」と答えたり、
「かっこいい」という叫びに照れたように頭をかく様子も見れて、
ああ怒っている訳ではないのかなとも思った。

今振り返れば、BUMPのライブは
1曲1曲が終わる度に暗転し、しばしの沈黙がある。
その間にファンはメンバーに向かって言葉を発する訳だけど、
どこでMCをするか、又は声をかけていいかが解らないから、
メンバーがMCをする気がなく
次の曲に向けて意識を高めている時にかかった掛け声は、
ひどく雰囲気を害しているような気がする。

そんな中、藤君は曲間に手癖なのか
曲の繋ぎなのか独りでギターをかき鳴らす。
その和音がとても気持ちよくて、客も心地よさにうっとりする。

私は楽器のことが全く解らないから、
こうしたアドリブ的な演奏にとても感動してしまう。
藤君が紡ぎだす音楽の一端に触れた気がしてとても嬉しかった。

他のメンバーがその間じっとしているのも印象的で、
舞台の真ん中で独り音を紡いでいる藤君の、
BUMPの母たる独創性が垣間見れたと思った。

車輪の唄が聴けたのはまた嬉しかった。
ユグドラシルを夏中聞いていたせいか、
ユグドラシルの曲が生で聞けるとどうしようもなくやった!と思う。

それにBUMPはアルバムを出しても、
直後のツアーは必ずしもアルバム選曲のツアーではなくて、
その新曲たちがセットリストの候補に加わるだけだから、
ユグドラシルの曲がどれくらい聞けるか不安だった。

だから今回こんなにユグドラシルから選曲してくれるとは
思ってもなく、嬉しい誤算だった。
私はユグドラシルの曲のイントロが流れる度歓声をあげた。

「車輪の唄」はCDと同じく凄く楽しいノリで(詞は泣けるけれど。)
藤君がギターをリズムに合わせて振っていたのが印象的だった。
一緒に歌ってる人も多かったと思う。

私も気がつけば口を合わせていた。
私の後ろにとても甲高い声の女の子たちがいて、
きんきん声で歌ってるのが耳に障ったけれど、
一生懸命歌っている感じには嫌な気はしなかった。
ただその分藤君の声に集中しなきゃとひどく気を張ってしまった。

次の「同じドアをくぐれたら」はもう鳥肌ものだった。
私はおそらく、ユグドラシルでこの曲が一番好きだし、
一番よく聞いている曲だと思う。

この曲の時は青い照明があたるのだけど、
青い空間の中、藤君の頭上に白い煙のようなものが見えた。
あれはスモークを焚いている訳ではなさそうだけど、
会場の照明のせいか、青に白が混ざって一種独特の色合いを出している。

それがまたこの曲の雰囲気にあっていて、
青いライトの下たたずむ藤君はとても静かで
歌の世界に没頭しているように見えた。

この曲はCDで聞いているだけでも
かなりの世界観を醸しだす曲だと思うけど、
生のこの曲はどこまでも果てしなく壮大な曲に聞こえた。

私はふと、群集の中で一人ぼっちになった気に襲われて
妙な孤独感を味わった。

所詮私はこの大勢の観客の一人に過ぎないし、
BUMPから見れば不特定のファンという括りでしかない、
そう思うとどうしようもなく寂しかった。

なぜこの曲に限ってそんな事を思ったのか謎だけど、
曲の世界に入り込む内に、私がどれだけBUMPを好きでも
違う道を歩いていくしかないんだよなと思い、
こうしてこのライブの瞬間だけは
同じ時間を過ごせる事をとても愛おしく思った。

最後にピリオドのように音を止めた瞬間が忘れられない。

「気持ちよく歌わせてもらってます、ありがとう!」
藤君はこの日何回もこう言った。

リトルブレイバーランプといった昔の曲たちも、
私にとっては初めてライブで聞く曲に変わりなかった。
私は昔の曲を最近のアルバム曲ほど聴きこんでなかったから、
実質歌詞の正確じゃないところも多い。

けどランプはライブで聴いてこんな暖かい曲だったんだと実感した。
昔の曲はポップではないかもしれないけど、
やはりしみじみとした良さがある。

今回のライブで既発の曲を聴ききるのは無理と知ってても、
いつかは全て聞いてみたいと思う。
例えばグングニルとかラフメイカーとか聞けたらいいなあ。

そんな事をぼんやり考えながら聞いていたら、
突然「乗車権」によって会場の雰囲気が一変する。
また縦に横にと揺れる揺れる。

前の子の髪の毛が腕にからまったり口に入ったり。
激しい曲だけにまたもや体勢が危うくなってしまった。

でもこの曲も相当カッコいい、生で聞けて良かったと思った。
サビでは皆何かと戦っているようだった。
演奏しているメンバーも何もかもライブ映えする曲だった。
しかしあっと言う間に終わってしまい残念。

この日どの段階かは忘れたけれど、チャマがMCをした。
チャマは藤君と違ってけっこう気軽にオーディエンスに応えてくれる。

この日はチャマから
「俺もうすぐ25になります。24歳、大阪での最後のライブです。」と言った。

私たちがおめでとう~と伝えると、嬉しそうに
「今こんなライブが出来ることが嬉しい、
今日もこれまで気持ちよくライブさせてもらってます。」と言ってくれた。

仙台での誕生日ライブもぜひ見たいなあ。
メンバーの誕生日に地元でライブがあったら最高だなと思った。
いつか参加してみたいと思う。

升君に至っては全然喋らなかった。
元々そうらしいけど、藤君やチャマがMCをしている時や
ファンが升君に呼びかけている時に
無表情でスティックをクルクル回しているのは怖い。
怒っているのかと思ってしまう。

ファンがあんまり升君に声をかけるので、
藤君が「あんまり升を勝手にいじるのはやめて下さい。」
と苦笑交じりに話す。それでもやめないファンはいたけど、
升君はほんとに変わらず無表情だった。

ノーヒットノーラン」は私が昔の曲の中で好きな1曲。
孤独なスラッガーの、困難に立ち向かう様子は聞いてて
励まされるし自分に置き換えられる。

ふと今の自分の状況を省みて、
人はいつまでプレッシャーから逃れられないで
勝ち続ける努力をしていくのだろうと思った。

そして「ダイヤモンド」。
この曲は皆がサビで指を1本立てるのが特徴。
藤君がメッセージソングだとはっきり言っている曲。
最初のサビ始まり、
藤君がもの凄く溜め込んだようにゆっくり歌うのが記憶に残ってる。

私は初ライブってことにとらわれて、
この日は全然藤君が歌詞を変えている事に
気づかなかった(ていうかその余裕がなかった)けれど

「何回転んだっていいよ何回迷ったっていいよ」
という歌詞の変え方だけは気づいた。

語尾を変えただけで言っている事は同じなのに、
何故かこっちの方がより許されている気がして泣けてくる。

ライブ終盤になってくると、拳を挙げるのも辛くなっていたのだけど、
この曲だけは指を挙げたいと思って一生懸命指を立てた。
皆が1本ずつ指を立てると、
BUMPの前で皆何かを誓っているような気がして凄く一体感があった。

この人たちに共通点があるとしたら
BUMPが好きっていうただその1つに尽きるんじゃないかな。

embrace」はとても劇的だった。
この曲はRUSH BALLで丁度1年前くらいに聞いた事がある。
でもその時は初聞きだから到底覚えられる訳じゃなかった。

ただ「温もりだけ」って言葉だけは妙に印象的で頭に残った。
ユグドラシルで音源化されたのを聞いて、
その言葉がキーワードのように歌われている事に感動を覚えた。

この曲はぱっと聞いただけでは良さが伝わりにくいかもしれない。
でも聞けば聞くほど染み込んでやみつきになるような世界観がある。

JAPANによれば、歌詞が夏フェス時から1行変わっているらしい。
けど私はこの日は気づけなかった。

ただじっとステージを見つめると、藤君がギターを弾かないで歌っている。
意識していなかったけれど、こんなシーンは見た事はない。
相当珍しい光景だ。
ギターを肩にかけたまま手持ち無沙汰になった手が
マイクをぎゅっと握ったり、
マイクの前で手が何かを形作ろうとしている。

「embrace」という曲のタイトルは、
漢字にしてみれば抱擁な訳で、
「輪郭をなでてやる」等という歌詞にもリンクしている。

だから藤君の手の動きはとても自然な、
唄の世界に没頭するが故の無意識的な行動のように見えた。

この曲は藤君にとってきっと大切な唄なんだろうな。
あと、この曲を初めユグドラシルのミディアム曲のコーラスは凄い。

チャマと増川君がとても気持ちよさそうに、
集中してマイクに向かって声を発しているのが解る。
藤君のボーカルと呼応するように響くコーラスはとても幻想的。

ここで藤君がラスト2曲ですと告げる。

え~!という声とそう言いたいけど
言わない人の複雑な反応が交じり合う。

正直もうそんなに終わったのかと思った。
BUMPはあと2曲だったら不満そうにしないで、
その2曲を心から楽しんでほしいと言っていた。

それを知っている人はえ~とは言わない。
私も心はえ~と言いかけて、
その言葉を思い出して精一杯前向きな表情をした。
ラスト2曲、何が聞けるんだろう。

そこで始まったのは「ハルジオン」。
私は最初この曲がそれ程好きじゃなかった。
何故かは今でも解からないけど、天体観測の後
期待していたBUMPの音と違ったっていうのが大きな理由だと思う。

でもそれは私の勝手な我侭で、
PVを見たりして聞き込む内に好きになっていった。
ライブで聴くと一層疾走感があって、たまらなく泣きそうになる、不思議な曲。

そして本編ラストは「ロストマン」。
この曲は私が世界で一番好きと言ってもいいと思ったくらい特別な曲。

夏フェスでも聞いた事があったけれど、
やっぱりこの曲は何度聞いても
自分はロストマンだと自覚してしまう、心に響く曲だ。
個人的にはひどくターニングポイントになった曲でもあるので感慨深かった。

ユグドラシルでもラストを飾る事もあって、
本編ラストに相応しい素晴らしい演奏だったと思う。

盛り上がりが凄くて、メンバーが
どうやってはけていったのか、よく覚えていない。

けど藤君がありがとう!と叫び、
水をぷあ~とまいたのを微かに見た気がする。

私も真下にいたので藤君の水をかぶった。
人の固まりの中にいたので、水分を感じると目が覚めるようだった。
そしてこんなにBUMPの近くにいるんだという事を実感した。

メンバーがいなくなると、すぐにアンコールの呼び声が始まった。
中々まとまるものではないが、疲れを押し切ってアンコールを叫びだすファン。
私も最初は叫んでいたが段々と声が小さくなったり大きくなったり。

そんな事を繰り返している内にメンバーが出てきてくれた。
最前の子たちに向けて手を差し出して触れてくれる藤君。
手を伸ばしたけど届くはずもなく、またもペットボトルの水を浴びる。

「アンコールありがとう!!」
いえいえ、アンコールが見れるなら何度でも手を叩くよ。
チャマは藤君の着ていたツアーTシャツを指して、

「これ俺がデザインしました。藤君持ってる?」
藤君「いや、後で買いに行く」
「宣伝してるじゃん」と2人でTシャツの宣伝をしていた。
そんな事言わなくたって買う人は買うよ~(笑)

そういえば、あんまり覚えてないけど、
この日の藤君のTシャツはカスタムTシャツだったのかな?
確か白だったような気がする。

そうして始まったのはアンコール1曲目「fire sign」。
この曲はとても明るいけど、歌詞をよくよく読むと泣ける要素がいっぱい。

増川君へのプレゼントという事は、
チャマの時ほど語られていないから知られていないけど、
そう知ってからは凄く曲の感じ方が変わった。

勿論、藤君は製作秘話なんか関係なく
曲との関係を築いて欲しいと思っているだろうけど、
やっぱり少しは増川君の姿を重ねあわせて聴いてしまう部分もある。

この歌に出てくる猫とか
自分の居場所のない旅人とかはやっぱり増川君なんじゃないかな。
彼に向けて凄く一生懸命にエールを送っている
BUMPの関係性は大好きだ。
自分もこんな風に応援されたりし返したりしたいな、
そう思って私も一緒に歌詞を口ずさんだ。

びっくりしたのは、この曲のラ~ラ、ララララララと歌うところで
合唱のような現象が起こった事。

最初から一緒に歌う人は多かったけど、
藤君が自分の両耳に聞くように手をあててからは
皆が一斉に歌い出した。

そして藤君は下の音を歌ったり、皆をリードするように歌い始めた。
時に笑いながら指揮者のようなふりもしてみせる。

BUMPの曲でこんな風に唄って一体になれる曲は
「ガラスのブルース」以外なかったんじゃないかな。

BUMPらしくない気もした、でも凄くハートフルな光景だった。
今まで聞く事、拳を挙げる事に一生懸命だった自分が、
歌わせてもらえる。BUMPの音を自分たちも鳴らせる。
その事がとても素敵な事のように思えた。

そして最後の曲はお決まり「ガラスのブルース」。
藤君から珍しく増川君にMCがふられ、
喋りの勢いに乗った増川君が藤君おきまりの名文句を叫ぶ。

「聞いてくれ!ガラスのブルース!!」。
その様子が余りにも藤君に似ていて面白かったから、
ファンは笑うし藤君も照れ笑い。
猫を君と変えて唄う藤君について、ファンもまた合唱を始める。

この曲、BUMPのライブで何回も歌いつくされ、
しかもアンコールのお決まり化しているような曲なのに、
全然飽きない。誰もが最後で当然いいと思ってる。

私にはいつもこの曲でBUMPは
原点を確認しているような気がする。

BUMP初の日本語詞の曲、初めて認められた曲、
その素敵さは今も変わらないキラキラした猫の瞳の様。
この曲でライブをしめられる事を嬉しく思いながら声を張り上げた。

最後はメンバーが客席にペットボトルを放ったり
タオルを投げ入れたりピックを投げたり。
またもや水だけは浴びる、幸せ~。
まあ全然身動きの取れない状態だったから、
何も取れるとは思ってなかったけど、一度は何かを取ってみたいな。

その為にはまたライブに来なきゃね。
目の前の男の子が増川君の投げたタオルをゲットしていたので、
友達と触らせてもらった。ちょっと嬉しかった。
でも全然湿りもせず、乾いていて使われた感のなかったタオルだったので、
増川君ほんとに使ったのかな疑惑あり(笑)

メンバーが袖に消える様子は人に埋もれて
結局よく見えなかったけど、
やっと終わったという充実感と、
あっと言う間に時間が流れた事に
今更ながら体が気づいてどっと疲れた気がした。

そこにこんな近くでメンバーを見て、
ライブを堪能する事が出来たという嬉しさ、感動が徐如に現実化する。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


明るくなってふと周りを見渡すと、目の前に友達発見。
とんとんと肩を叩くと、気づいてにっこりしてくれた。
話す気力はなくなりかけてたけど、
彼女の目が見れて良かったねと言っていた。
会場の廊下に出ると、
どっちからともなく離れないかのように手を繋いでた。

よく考えたら、今日の夕方初めて知り合ったのに、
ライブが終わったら親友のようにもう手を繋いでる。
それは凄く不思議なようで当然のような気がした。

歩いていく内に水分を使い果たしてふらふらしている自分に気づく。
体勢を立てなおしたり縦に揺れている間に
かなりの体力を消耗していたらしい。
ドリンクはオレンジジュースをもらって、外でアンケートを書く。

外はもう真っ暗、
アンケートを書く為に座り込んでいる人でいっぱいだった。
もう初ライブの感動をいっぱい伝えたくて、
言葉1つ1つに迷いながらぎっしり感想を書いてみた。
いつもの倍美味しいジュースを絶えず飲みながら。

好きなアーティストとか作って欲しいグッズとかよく解からないけれど、
とにかく感想だけは頑張って書いたら、九時半くらいになっていた。

アンケートを出し、ZEPPの前で友達と記念撮影。
写真を頼まれた子達の写真を撮ってあげた代わりに
二人の写真を撮ってもらった。
あとで見たら真っ暗で全然うつってなかったけど(笑)

帰りはとにかくライブの感想を言い合う。
二人とも「同じドアをくぐれたら」が大好きだったので、
まずこの曲が聞けて感動した事、友達の大好きな
増川君が喋ってくれたレアライブだった事で大盛り上がり。

やっぱり初めてのライブは大変だったけど感動も大きい。
コスモエリアのトイレで着替えてみると、もうライブTシャツはぐっしょり。
リストバンドもグシャグシャになっている。
それだけでライブの激しさを物語っていた。

その後再び地下鉄の中でもライブの話の続き。
もう一度携帯で記念撮影の仕切りなおしをして、
BUMPだけじゃなくアジカンやレミオロメンの話で盛り上がる。

梅田に着いてから、二人で晩御飯と飲み物を求めて、
そして友達を送る為JRの方へ。
私はもう喉の渇きが異常に達していた
友達は売店のような店で帰りの電車の中で食べるお弁当を買う。

そして時間もあったので本屋で
本日発売のB=PASSを立ち読みして、
SET STOCKのライブレポや藤君の連載を読む。
買わないけどまた大盛り上がり。

そして時間もきたので十時半頃お別れをした。
ちゃんとお礼を言えたか自信ないけど、
私に初めてBUMPのワンマンライブを見せてくれた
友達にはほんとに感謝。

また機会があったらライブに行ったりメールをしようと約束して別れた。
この出会いはほんとに良かったなと思う。
こうしてBUMPが大好きな人と出会えて、
一緒に喜べるなら幸せな事だと思った。

帰りの電車の中でさっそく友達にお礼メールを配信。
そしてカルピスの残りをぐいぐい飲みながら疲れに体を休めた。

家に帰ってからもどっと疲れてとにかく水分をとってお風呂に入る。
筋肉痛の出始めた手足を洗い、
湯船に浸かりながら一日の濃度の濃さを思った。

感動と一言で表せるようなライブではなく、
どちらかというと、ハードであっと言う間なライブだった。
でもやっぱり生の感動は凄かったし、
あんなに近くでBUMPと触れ合えるライブを経験したのは大きなことだった。

あれをきっかけに私の中でBUMPは近い存在になったし
生の存在になったと思う。

機会があればもう1度絶対に見に行きたい。
今度はもっと賢く場所を考えて落ち着いて唄を味わえたなら。
今日の失敗は全然悔しくなんかない。

今度はもっと歌詞を聞き込んで全て歌えるようにしていこう、
そう思って眠りについた。
夢はBUMPが出てきたような気がする。なんとも幸せな夜だった。
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by you-lilly | 2004-09-27 23:58 | live
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