さあ楽しい音楽の時間だ

のだめカンタービレ-Last Lesson-。
本当にいいものを見せて頂きました。ブラーヴォ。

毎週楽しみにして、こんなに感動した作品は久しぶりです。
原作を何より大事にして制作してくれた、
役者さん・スタッフさんに心からありがとうです。

ラスト演目。玉木さん、ほんとに泣いてたように見えました。
仮に役で泣いたんだとしても、あの涙の指揮には感極まりました…。

原作の千秋は、あまり涙を見せません。そういうキャラともいえるし
作者が意図して書かないだけかもしれません。
けど、もし大川が先で、のだめも来ているラスト公演なら
あのシーンは泣いてたかもしれないと思うんですよね。

「もうすぐお別れだ。俺も伝えなければ…感謝の気持ちを」

物語も台詞も原作に忠実な本作ですが
たまに入るオリジナルの台詞が、本当にキャラが言いそうな
台詞ばかりで、心にくく、巧いなあと思いました。

最後の舞台、客席のミルヒが言います。

「だからこそ、彼らの音楽はすばらしい。今、この瞬間に
音楽を奏でられる喜びが、全身から溢れている。音楽を続けることが、
決して当たり前でないことを、彼らは私に思い出させてくれました。」

こんな台詞、原作にはないんですが
まさにこの作品の核心をついてますよね…。

プロを目指しながらも、限られたオケに入れず
夢を捨てかけた他のSオケメンバーたちは
今の日本の音大生や、バンド等の姿ととても重なります。

才能がある千秋でさえ、日本を出られない以上
意味がないと音楽を諦めかけていた。

原作を読んで、その絶望の深さとか、
音楽を奏でられる喜びとか理解してたと思ってたけど、
全然解ってなかったんだなあって思い知りました。

ドラマ化して、生の音楽が入って、初めて解りました。

演奏と同時に表情を見る、台詞を聞くってことが
この作品でどれだけ重要かって事です。

のだめと千秋先輩が連弾したモーツァルトも
Sオケが学祭でやったガーシュウィンのラプソディー・イン・ブルーも
シュトレーゼマンと共演したラフマニノフの2番も。
あんなに感動的だったなんて知らなかった。

作者は、台詞や表情以上に
音楽で感情を伝えていたんですね…。

千秋がオーケストラで表現した
ブラームス交響曲1番の絶望、ベートーベン交響曲7番の歓喜。
全く解ってなかったと思いました。

ドラマ化には凄く賛否両論あったけど
私的には大成功だったと思うし、
音楽と共演しただけで意味はあったと思います。

それを理解した、役者さんの愛情と執念も感じましたよね。
上野樹里ちゃんのピアノも真澄ちゃんのティンパニも
水川さんや瑛太くんのヴァイオリンも、福士くんのオーボエも
演奏の形だけでなく、表情との演技が物凄く巧かったです。

玉木宏さんは、ピアノにヴァイオリンに指揮に、3つもこなさなきゃ
いけなかっただろうに、渾身の演技を見せてくれました。
最初の頃は少し覚束なかった指揮が、あんなに堂々として
本物の指揮者の様になるなんて、心から凄いと思いました。

最後のベト7の指揮は、とても感受性豊かな指揮だった。
私は音楽の素人だけど、あんな指揮の下で演奏できたら
音楽って素晴しいと思うだろうなと思った。

大川ハグも素敵に作ってくれてはうーん(笑)でした。
夕陽です、夕陽!原作より千秋が情熱的でしたネ。
そういうとこが玉木千秋の良さかなあと。すごく良かったです。
パチパチパチ。俺様を2度も振ったら許さねえですよ。
ほんとに台詞の使いまわしが巧いなあ。

野田の実家もにんまりして笑わせてもらったけど
やっぱりオーケストラが1番の感動でした。
最終回は、千秋カンタービレだったなあ。

R☆Sオーケストラのクリスマス公演を、指揮者側が見える
360度客席のサントリーホールを使ったのがまたよかったです。
オケの裏側にのだめちゃんを座らせるあたりも○です。

演奏の最初と最後、目線で会話してましたね。
音楽で通じ合ってましたね。ほんとに、音楽っていいですね。



作者がストップをかけた事と
原作は、この後2人がヨーロッパに行くために
ドラマ化が難しいと言われてます。

監督さんは、続投は視聴者の要望の大きさ次第で、
制作サイドとしては、ぜひ続編を作りたいと言ってくれてるので
実現は可能だろうけど、確かに言葉の壁は大きいと思う。

ターニャ、ユンロン、フランク、ルイ。
オクレール先生、ジャン、テオ、シモン、リュカ。
みーんなフランス語で進行するのはきついよね。

役者の選出も大変だろうし
千秋とのだめをやる2人も仏語特訓する羽目になるし…
どうすれば実現できるんだろ?字幕?吹替え?

続編が見たいと思う一方、無理して
変なものを作るくらいなら見たくないと思う。

この後、パリに旅立った2人は、紆余曲折を経て
なぜか(笑)恋人同士になってお互いの道を究めるのですが

「恋人」と「音楽家」との分け方に悩むことになります。

ドラマの最後、千秋とのコンチェルトを夢に留学を決意する
のだめちゃんですが、それはピアニストの夢としては甘く、
さらに「音楽と正面から向き合う」ことについて考える事になります。

逆に千秋は、指揮者として生き急ぎます。
飛行機恐怖症以上に大きな父親のトラウマを
音楽家として乗り超えようとするのですが…

肝心なところで、のだめちゃんに恋人としての安らぎを求め
相手がピアニストである事を忘れてしまう…
だから1人で乗り越えようと別居を決意しようとする。
今けっこう修羅場なんですよね。

普通にしていたらお似合いの2人だけど
一緒に歩んで行けるか解らないライバルでもある。
難しいなー。そんな難しい相手と付き合ったことないからな。
音楽家として、恋人として2人がどうなっていくか本当に楽しみなんです。

やっぱりパリ編もみたーい!
プラティニコンクールまでなら出来るんじゃないかな?
音楽があれば、言葉の壁も越えられる気がするんだけどな。
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by you-lilly | 2006-12-26 07:26 | tv series
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