北欧旅行記⑤リーセフィヨルド

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 この断崖絶壁を見よ!と誇らしげに言いたくなるところです。ここは、プレーケストーレンといって、説教台という意味があるそうです。上から見ると、少し角ばった形をしていて、本当に巨大な支柱が立っているかのよう。けっこうひび割れ、穴があいているところもあり、沢山の観光客が乗って大丈夫なの?と心配になりますが、物理の理論上、大丈夫なのだそうです。まあ、聞いても全然わからんだろうから、聞きませんが(笑)
 この崖が見えてきたら、リーセフィヨルド登頂はクライマックスです。ここまで登るのに、相当な労がいります。健脚で片道2時間はかかるといい、生半可な覚悟では登れない山です。かくいう私も、体力に自信はありましたが、途中でやめたくなるような岩山の連続に、正直驚きました。まわりの外人は、ひょいひょい登っていくので、とてもビックリします。年上の連れがいたので、ゆっくり休みながら登っていたのですが、みんな優しくて、「がんばれー」とか「一緒に行こうぜ!」と声をかけてくれます。でも、ほんとに凄い岩山なんですよ。あれは、半分ロッククライミングですね。滝のように水があふれている岩山もあったし、登るというより、崖をよじのぼっているような、そんな綱渡り的な登山。初めてでした。でも、戻るという選択肢はまったくなかったですね。あの、素晴らしい光景を見るんだ、という一心で登り続けました。

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 頂上に到達したのは、登山を開始してから2時間半がたった正午でした。お天気がよかったせいか、絶景が広がっていました。目の前に広がるのが、もう川か海なのか解らない。それでもこの景色を見に来たんだーと思うと、じーんとしてしまいました。やっぱり、2時間半もかけてたどり着いたという事実に、ものすごい達成感がありました。
 頂上にたどり着いた人は、思い思いに時を過ごします。崖の上から真下を眺めたり、遠く遥かに見えるリーセフィヨルドの雄大な流れをいつまでも見つめていたりします。崖のふちに立つのは自己責任だそうで、何の柵もありません。なので、みんな落ちないように、誰かに足をおさえてもらったり、腹ばいになりながら、底を眺めます。私もやりましたが、あのスリルがたまらない!崖のふちにすわって、フィヨルドを背景にパチリと記念撮影。みんなこぞって、フィヨルドを写真におさめていました。ここに来たら、みんな勝利者。お互いに健闘をたたえ合っているようでした。

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崖の上は、思った以上に強い風が吹き荒れ、一気に体が冷え込んでしまったので、頂上にいたのは正味1時間ほどでしょうか。お昼用にホテルでつくってきた手作りサンドイッチと、栄養補給用のミニリンゴを食べ、泣く泣く下山しました。降りるには、まったく同じ道をたどって帰る訳で、いくら下りとはいえ、あの岩山を降りるのだと思うと、やれやれでした。でも、降りるのは早かったですね~。下から上がってくる人たちにエールを送りながら、ちょっと得意顔。山小屋までたどり着くと、ほっとしました。
 プレーケストーレンヒュッテという唯一の山小屋があるのですが、そこで、登頂記念の証明書をお土産に買ってきました。証明書に、当日の日付を印字してもらいました。嬉しかったですねー。お金で買ったものとはいえ、本当に登り切ったのは事実ですから。あの努力と、頂上での光景は一生忘れないと思います。
 リーセフィヨルドは、山に登り、崖の上から眺めるフィヨルドなので、登頂は天気に左右されます。当日の天気はもちろん、前夜のコンディションなどにより、登山できるか、フィヨルドを見れるかが変わってきます。聞いた話では、せっかく登れても霧でまったくフィヨルドが見えなかったとか、雨で滑って岩山が登れなかったなど、不運な話をよく耳にしました。だから、スタヴァンゲル滞在を2日とり、最悪1日滞在を延ばしても、リーセフィヨルドを拝もうとしたのです。しかし、私たちは、とても天候に恵まれ、すばらしいフィヨルドを目にすることができました。自分の運に感謝した1日でした。
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by you-lilly | 2010-11-23 23:22 | journy
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